9/1(土)に、文芸文化学科の星野祐子准教授が「彩の国大学コンソーシアム公開講座」(於ウェスタ川越)で講義を行いました。タイトルは「おいしい日本語の100年を追う -明治から現代までのグルメ雑誌を資料にして-」。日本語の語彙・表記・文体などの観点から、各時代で「おいしい」を表してきた『ことば』を考えました。
まずは西洋の食文化が大量に流入した明治時代。当時の資料を参考に、日本人は初めて触れる食べ物をどのように表現してきたのかを探りました。次は、食べ物を表すのに欠かせない“オノマトペ” (擬声語)を説明。明治期、昭和期、そして現代と、各時代のオノマトペの特徴を挙げました。
次は再び明治期の文献に戻り、今わたしたちが普通に使っている言葉(「キャベツ」など)がどのように表記されていたのかや、現在は私たちが「スープ」と言っている汁物も、昔は「ソップ」と「スープ」で使い分けされていたことなど、当時の雑誌の画像などを例にお話しいただきました。
最後に日本語の柔軟性の高さや、『ことば』は今も、これからも変化し続けていくことを話し、講義は締めくくりとなりました。参加者からは、「オノマトペのおもしろさ、言葉の持つ意味のおもしろさ、奥深さを大変楽しく学ぶことができた」などの感想をいただきました。