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事後情報効果post-event information effect

記憶は変わる

たとえば…
同僚がもうすぐ結婚するという噂を耳にして、そういえば、さっき彼女は薬指に婚約指輪をしていたことを思い出した(しかし、実際は指輪などしていなかった)。

考えてみよう

ある日、道を歩いていたら、下記の写真のような交通事故を目にしました。

目撃者のあなたは、警察官から、ガードレールに激突した車は時速何キロぐらいで走っていたと思うか、尋ねられました。

(    ) km/h

Loftus & Palmer (1974) より

解説

例題のような質問に答えたあと、たとえば一週後に今度は、「フロントガラスが割れていたかどうか」を尋ねられたら、何と答えるでしょうか(Yes or No ?)。

実は、実際は割れていなかったにもかかわらず、割れていた(Yes)と回答する割合は、例題のように「激突した」と教示された群では32%ですが、「ぶつかった」と教示された群では14%にすぎないことが実験で確かめられています。

ある出来事を目撃したあとに、その出来事に関連した情報を与えられると、その出来事の記憶は、関連した情報の方向に変容してしまうことがあります。事後情報によって記憶が変容する現象のことを事後情報効果と言います。事後情報によって変容した記憶は、脳内でそのオリジナルの記憶と混在することがあり、それが目撃証言などに影響することが知られています。

【参考文献】
Loftus, E. F., & Palmer, J. C. (1974). Reconstruction of automobile destruction: An example of the interaction between language and memory. Journal of Verbal Learning and Verbal Behavior, 13, 585-589.

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