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基本的な帰属のエラーfundamental attribution error

それはあなたのせい

たとえば…
従業員に文句を言っている人を見かけると、クレーマーだなと思う。

考えてみよう

あなたは、出演者が「出題者」と「回答者」に分かれて競い合うクイズ番組を見ています。出題者は、自分で考えた知識クイズを10問出し、回答者はこれに答えます。今日の番組で、回答者は、10問中4問に正解しました。

(1)「出題者」の知識レベルは100点満点で何点ぐらいだと思いますか?

(    ) 点

(2)「回答者」の知識レベルは100点満点で何点ぐらいだと思いますか?

(    ) 点

Ross, Amabile, & Steinmetz(1977)を一部改変

解説

例題(1)と(2)に対して、あなたはどのように答えましたか?

類似の設定で実験を行ったところ、出題者よりも回答者の方が知識レベルが低いと答えやすいことがわかりました。クイズに正解できなかったことの原因は、回答者の知識レベルが実際に低かったという本人側の理由だけではなく、出題者の方が有利な条件にあるという状況側の理由も影響しているはずです。しかし、知識レベルについて判断をするときに、状況側の理由はあまり考慮されませんでした。

このように、私たちは、他者の行動の原因を考えるとき、本人の性格や能力のような内的特性を重視し、状況の影響力を過小評価する傾向があります。これは、他者の行動の原因を考えるときに非常によくみられることから、基本的な帰属のエラーと呼ばれています。なお、同様の現象を他の視点から説明したものとして、「対応バイアス」という用語が用いられることもあります。

【参考文献】
Ross,L. D., Amabile, T. M., & Steinmetz , J. L. (1977). Social roles, social control, and biases in social-perception processes. Journal of Personality and Social Psychology, 35, 485-494.

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