担当授業


・日本経済論

1998年4月より開講

[4単位] 3・4年次 通年 政策形成サブコ−ス重点科目

【ねらい】
 
 私たちの社会を取り巻いている経済問題について、身近な問題から世界的な問題まで幅広く取り上げ、受講した学生が自分自身の問題意識をつかむきっかけを与えることを目標とする。また、単に経済事情を解説するだけでなく、経済問題を考える上での一つの手がかりとして、「経済学」を体系的に修得することを目的とする。さらに、毎回の授業の中で、その時に話題となっているトピックスについても解説する。

【内容】  
 
最初の数回は、「経済学とは何か」について簡単に歴史的背景と現状を解説する。その後、以下のトピックスについて授業で取り上げる。(順不同)

・ バブルと景気循環:1985年以降のバブル経済の生成と崩壊

・ 経済成長:日本における戦後の経済成長と東南アジアを中心とした発展問題

・ 物価:インフレ、デフレと内外価格差など

・ 財政:日本の財政の現状と行財政改革について

・ 金融:日本国内の金融システムと国際金融市場について

・ 日本的経営:経済学から見た日本的経営の合理性と問題点

・ 地域経済:地域格差の問題と地域の街づくり

・ 地球環境問題:1960年代の公害問題から今日のCO2問題など

・ 貿易:日米貿易摩擦を中心に

・ 労働経済:日本的雇用慣行と女性の労働問題を中心に

・ 社会保障:公的年金制度と医療保険制度を中心に

・ 各種産業の現状:銀行などの金融部門や情報通信産業などを中心に取り上げる。

これらのトピックスについてその現状、歴史的背景、経済理論的基礎を解説していく。また、合わせて最新の資料や参考文献リスト等を提供し、学生が自分で関心のあるテ−マを授業後に続けて研究できるようにする。

【評価】   
 前期はレポ−ト、後期はテストによる合計で判断する。

【テキスト・参考書】   
 テキスト:小峰隆夫 『最新 日本経済入門』 日本評論社、1997年
 参考書 :日本経済新聞社編 『ゼミナ−ル日本経済入門』 日本経済新聞社 1997年
       浅子和美・篠原総一編 『入門・日本経済』 有斐閣、1997年
       吉川洋 『転換期の日本経済』 岩波書店、1999年
        
・経済政策論

 4単位 3,4年次 通年 社会情報コース 政策形成サブコース重点科目

【ねらい】
新聞・テレビなどのマスコミで盛んに経済学者や経済評論家と呼ばれる人々が、様々な経済論を展開しています。しかし、その多くは、その時々の時流にのった議論であり、経済学を理解して議論している人は、少ないのが現状です。
そこでこの科目は、学生のみなさんが時流にのった俗論に惑わされないよう、自分で考えるための経済理論を、基礎から講義します。経済学の基本的な考え方を説明し、そこから自分なりの経済政策を立案できるようにすることを目的とします。

【内 容】
「経済学とは何か」について説明し、その後ミクロ経済学とマクロ経済学と呼ばれる経済理論について解説します。その後、個々の経済政策について説明し、最後に各自でテーマを設定し、経済政策を立案します。
具体的内容としては以下の点について授業を行います。(順不同)
・ 経済学とは何か
・ ミクロ経済学とマクロ経済学
・ 経済政策の目的と手段
・ 経済の成長と安定
・ 財政政策と金融政策
・ 経済成長と経済政策
・ 新しいマクロ経済学と経済政策
・ 国際経済政策
・ 厚生経済学とパレート最適
・ 市場の失敗
・ 所得再分配政策
・ 規制緩和とセーフティーネット

【評 価】
  前期・後期の2回のレポートで判断する。

【テキスト・参考書】
テキスト
黒川和美他著『経済政策入門(1) 理論』有斐閣 1993年
参考書
丸尾直美『入門経済政策』中央経済社 1988年
河合正弘他著『経済政策の考え方』有斐閣 1995年
岩本康志他著『経済政策とマクロ経済学 』 日本経済新聞社 
                        1999年

・経営経済学基礎

2単位 1,2年次 前期、後期 社会情報学部基礎専門科目 

【ねらい】
日々の新聞・テレビなどには、経済や経営についての記事が多数登場してくることに気づくであろう。このことは、私たちの生活と経済や経営が、密接につながっていることを示している。
近年、情報通信産業の発展が私たちのライフスタイルにも大きな影響を及ぼしてきている。また、アジア経済危機など日本を巡る国際経済環境も激変し、その影響は私たちにも少なからず及んでいる。これに対応して、経済学や経営学も急速に進歩し、かつその研究領域も多岐に渡るようになってきた。こうした状況の中で、経済学と経営学の基本的な知識を習得することは、現代社会を的確に理解する上では、欠かせないことである。
本講義では、ビデオなどの視聴覚教材やインターネットなどを利用し、経済や経営に関する基本的な知識を説明するとともに、経済学と経営学の本質を理解することをねらいとする。

【内 容】
1. 経済学と経営学の相違
2. 経済学の基礎理論
2.1 ミクロ経済学の考え方
2.2 マクロ経済学の考え方
3. 経営学の基礎理論
3.1 経営理論の系譜
3.2 経営理論の概説
4. 企業論
4.1 株式会社制度
4.2 所有と経営の分離
4.3 経営者論
5. 日本的経営の特徴
5.1 日本的経営の特徴
5.2 多国籍企業論
6. 国際経済学
6.1 日米貿易摩擦と為替レート
6.2 アジア経済の中の日本
6.3 経済発展と産業政策

【評 価】
  出席とレポートの合計で判断する。

【テキスト・参考書】
テキスト:特に指定せず。
参 考 書
笠原伸一郎『グローバル企業の史的展開』中央経済社、1995年。
米倉誠一郎『経営革命の構造』岩波書店、1999年。
林敏彦『ハート&マインド経済学入門』有斐閣、1996年。
 

・外書購読

【教材】  

 内外の経済学者による日本経済について解説したものを取り上げる。

【授業の進め方】   

 毎回、プリントを教員が用意して、それを受講者が30分程度の時間で日本語に要約する(辞書を使いながら)。その後、内容について質疑応答をする。その後、数回は改めて400字程度の日本語に要約したものを提出してもらう。予習する必要はないが、数回のレポ−ト提出を義務とする。本授業の目的は、短時間に大量の英文の内容を把握し、それを日本語に要約することである。そのため、全文和訳はせず、内容を理解するための方法に重点をおいて授業を行う。

【評価】
 数回提出されるレポ−トと授業での様子により評価する。テスト、最終のレポ−トはなし。
 

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