6月15日(土)、令和元年度第1回目の公開講座を開催しました。第1部講演「音のない世界における迅速なコミュニケーション:デフラグビーの取り組み」では、聴覚に障がいを持った人たちが取り組んでいるデフラグビーに関して、3名の講師による講演が行われました。
まず冒頭では、本学人間発達心理学科 増田早哉子助手が、心理学から見た「音を聴く」仕組みについて説明。音声のサンプルを聴きながら、私達が耳だけで音を聞いているわけでは無く、知識や経験などに基づきながら理解しているということを学びました。
次に、2018年にデフラグビー日本代表監督に就任した落合孝幸氏より、「目で聴くコミュニケーション」 として講演が行われました。実際にパス回しの実演を行いながら、健常者のラグビーとデフラグビーの違いについて、分かりやすく説明が行われました。また、デフラグビーの創立から現在に至るまでの道のりについて紹介して頂きました。
続いて、早稲田大学スポーツ医科学クリニック担当助手の金子香織氏が、「栄養士からみたデフラグビー」 というテーマで講演。世界大会や試合における選手のサポートについて、ご自身の経験を元に様々な工夫について説明が行われました。
最後に、「ラグビーを通しての平等」 というタイトルで、2018年デフラグビー世界大会で7人制日本代表主将を務めた大塚貴之氏より講演が行われました。生まれながらに耳が聞こえない大塚氏ですが、どのようにチームをまとめていったかなど自らの体験や、ラグビーを通じて障がいを持った子どもたちを支援し、克服していけるように貢献していきたいと熱意のこもった話が述べられました。
講演会終了後も多数の質疑が寄せられて、会場は盛り上がりを見せていました。また、第2部で行われたタグラグビー体験会にも多く方が参加して最後まで楽しめる公開講座となりました。