11/25(土)に、新座市内大学公開講座の第3回が本学で開催されました。今回は文芸文化学科の落合真裕講師による「19世紀西洋での日本芸術の受容-英国のジャポニスム」です。
まずは英国でジャポニスムが広まったきっかけとなる「唯美主義運動」、さらにその絵画に見られるジャポニスムを説明。特徴的な例として、浮世絵のようなモチーフをそのまま描くのではなく、日本の着物を西洋風に着た女性など、日本的なものが絵画全体に溶け込むように描かれていることが挙げられるということでした。
続いて、演劇界におけるジャポニスムの影響について、喜歌劇『ミカド』の映像を鑑賞しながら講義。この『ミカド』は日本を舞台とした話ではありますが、絵画や美術品等から得たイメージのみで描かれており、話の本質は英国を風刺したもので、当時の西洋では、日本は芸術を際立たせる一部に過ぎず、その実体が描かれることはなかったということです。映像の中には、これが外国における日本のイメージなのかと疑ってしまうような表現をされている部分もありましたが、講師によるユーモアを交えた解説に、受講者は笑いながらも理解を深めた様子でした。
今回で新座市内大学公開講座は終了です。全3回を通し、多くの方に参加していただき、充実した講座となりました。来年度も皆様に楽しんでいただける講座を企画してまいります。