10月25日、26日の2日間、十文字学園女子大学で行われた「第47回桐華祭」で留学生、日本人学生、教員を含む20名が「虞美人隊」を結成して、日本の和歌と「少年老い易く学成り難し…」など漢詩を吟じました。
1カ月の練習を通して、日本と中国の詩の文化を融合しながら、その魅力が表れるように、詩の意味を伝えながら、篠笛の前奏で吟詠を発表しました。(キョウ ジョケン)

桐華祭の発表会で和歌と漢詩を朗詠~~「しづやしづ」
初めての詩吟
今まで触れたことのない詩吟に、今回初挑戦しました。初挑戦にして初の舞台は、十文字学園女子大学のビッグイベント、桐華祭です。練習を始める前から不安でいっぱいで、何度練習を重ねてもその不安は当日までなくなりませんでした。
他の団体のパフォーマンスに圧倒され、舞台に立っても終始緊張が解けず、吟じている時の記憶があまりありません。しかし終わってみると解放感がありました。
おそらく、普通に生活していたら詩吟を詠じる機会はなかったと思います。そして、みんなが協力してひとつのことを完成させることができたことも、いい経験になりました。
(松本 奈実)
一瞬は一生の思い出になった
桐華祭の今年のテーマは「moment-一瞬を一生の思い出に」でした。素晴らしいテーマだと思いました。
うちのゼミは詩吟を披露しました。みんな本番でうまく発表できるように、毎日一生懸命練習しました。多くの留学生にとって、詩吟は最初難しいと感じましたが、頑張って練習していくうちに、だんだん上達しました。本番は、少し緊張しましたが、間違えずに朗詠できました。観客から拍手をもらい、とてもうれしかったです。
台風の影響のため一部模擬店は縮小されましたが、留学生が出したお店でおいしい白玉団子を食べました。中国の伝統的な食べ物が日本でも食べることができ、幸せでした。
今回の桐華祭は一生忘れません。来年の桐華祭も期待しています。
(タク セツギョク)
1分のために、10年の努力…
最初、和歌を吟咏することを聞いた時、私たち留学生は本当に驚きました。
私はそれまで和歌の朗詠をほとんど聞いたこともなかったし、リズムもとても難しく感じました。それをパフォーマンスとして演じることは本当に想像できませんでした。難しかったけれども、皆真剣に練習した結果、和歌もナレーションもなんとかこなせるようになりました。
とはいえ、授業がぶつかったりして、練習する時、虞美人隊のメンバーは全員揃うことが大変でした。それでも、毎回ではなく、都合がよい時は必ず練習場所の和室に向かいました。そのうち、いつの間にか皆もどんどん上手になりました。
本番の舞台は、2日間で、わずか40分ぐらいでしたが、かつてない多い人数で、練習の時より良い声で演じることができました。成功の理由は1カ月かけて皆と先生達が努力したからです。「1分のために、10年の努力…」という中国の諺を思い出しました。初めてのパフォーマンスに、舞台に上がったメンバーの皆で盛り上げられました。
(コウ ユ)

盛り上げた後の記念写真~虞美人隊~
帰国まで3カ月、一度だけの桐華祭
日本の学園祭は学生にとって一番重要な活動だそうです。だから、私は今回の桐華祭を楽しみしていました。しかし、1日目に台風が来ました。それでも、私の一度だけの学園祭なのだと考え、自分なりに一生懸命行事に参加しました。
桐華祭でゼミ生のみなさんと一緒に日本の和歌を吟じました。初めて和歌の朗詠に取り組んだので、とても難しかったです。最初みんなはリズムがつかめなかったので、練習はダラダラしましたが、最後には晴れの舞台でみんなの心を一つにして披露することができました。団体で行動するということは、自分の思い通りに物事が進まないけれども、やり終えた後、皆で達成感を分かち合えて良かったです。
そして、この和歌を指導してくださった大西先生に感謝しました。毎回練習後、先生の喉がかすれる程、勉強させてくれてほんとうにお疲れ様でした。最後まで素晴らしいパフォーマンスを多くの来場者に見てもらうことができ、とても嬉しかったです。
(チョウ ヘキゲツ)
吟詠の練習での細かいことについて
学園祭のためにゼミ生のみんなと先生は日本の吟詠をしました。毎日、何回も練習してきました。練習の場所は記念ホールとコスモス館です。記念ホールで練習していた時、他の学生さんは小さい声で「下手そう」と言いました。その瞬間、本当に怒って、みんな一生懸命練習したのに、あなたもやってみればと思いました。今、このことを思い出せば、どうでもいいことです。もう気にならないです。
先生たちと一緒に練習したり、学園祭に参加したことがいい記憶になると思います。
また来年、もう一度参加したいです。また、中国のうたを歌うことや踊ることをしましょう。
(リュウ ヨウヨウ)
虞美人隊に加わり
今年の桐華祭で、日本文化理解ゼミの詩吟発表会に参加しました。
最初に「詩吟を桐華祭でやる」と聞いたときは、「お笑い芸人の『吟じます!』ってやつ?」と日本人でありながらも詩吟をよく知らないまま「簡単だな」という認識をしていました。
しかし、いざ練習を始めると、声は出ないし、抑揚のつけ方もわからずに戸惑い、壁にぶつかりました。しかし、練習を重ねていくうちに、最初の頃より声の出し方、伸ばし方がわかり、自分なりに上達したのではないかと思えるようになりました。
本番では、周りが「緊張する」とドキドキする中、私は奇妙な昂揚感はあっても緊張することはなく、本番に挑むことができました。本番が一番良い出来であったと共に、全員の成長を感じることができました。
(村田 萌)
和歌の吟詠を何とか披露
桐華祭をめざして、吟詠をみんなと一カ月間練習して、いよいよ本番の舞台を迎えました。和歌のリズムは日本の特有のもので、私にとっては非常に難しかったです。先生は声がかれるほど、何度も教えていただいて、本当にありがとうございました。予想以上に漢詩の朗詠は短い時間に上達することができ、とても満足しています。
交換留学生の私は年に一度行われる十文字の学園祭に参加することができて、嬉しかったです。大学のサークルのバンドを聞いたり、ダンスチームのパフォーマンスを見たり、色々な国の食べ物を食べたり、とても充実した2日間でした。
(シュ レイヒ)
楽しかった桐華祭
桐華祭の日、学校はきれいな舞台を設置しました。たくさんの人が来てにぎやかだと思いました。
午後、先生と一緒に詩を吟じました。みんなでスーツを着て、先生と一緒に明るく元気に唄いました。順調に進みましたが、とても緊張しました。桐華祭の前のみんなの練習は順調でした。不安は取り越し苦労に終わり、順調にできました。みんなにも楽しんでもらえたと思います。
みんなで参加し、協力することに意義があり、雰囲気を盛り上げられたのがよかったです。桐華祭ではみんなでにぎやかに楽しいひとときを過ごしました。
(チョウ モン)
桐華祭
桐華祭の当日は、台風のせいで、雨が降っていました、でも 桐華祭は中止にならずに、開催されました。天気が悪くても、みんなのやる気は衰えず、一生懸命やりました。感動しました。
グループの名前は虞美人隊です。出演する前に、みんなはドキドキして、お互いを励まして、「頑張りましょう」と言いました。舞台で歌うとき、みんなは一生懸命 声を出しました。決して、上手ではないけれど、努力する気持ちは一番強いと思いました。
当日の出演は順調に終わりました。うれしかったです。
(ニン アイカ)
学生の実力を見せよう
日本の学校には、一年に一回、学園祭があります。
学園祭はただの遊びではなく、その学校の「実力」を来校者に見せるチャンスでもあります。学園祭は学生たちを中心として、様々な活動を行います。
学生たちから感じる積極性の有無、イベントの多さと少なさ、イベントのレベルの高さと低さー。それらは、大学の校風を直接、体現しています。校風は学校全体の精神を表しているのです。校風がいい学校は実力のある学校だ、と私は理解しています。
今回の学園祭の発表会で、私は日本人の学生と一緒に和歌や漢詩を吟じました。特に和歌の朗詠は、私が日本伝統文化をわずかだけですが、伝承した意味を持つことになるのではないだろうか、と思います。
大学生時代に早稲田大学の詩吟部に所属していた国際交流センターの大西先生は留学生に熱心に指導してくださいましたが、太田道灌の心境を詠んだ「七重八重 花は咲けども 山吹の…」や源義経の愛人のことをうたった「しづやしづ しづのオダマキ 繰り返し…」ではじまる和歌は難しくて、口がなかなか開かなかったです。
本番は恥ずかしさを克服して最後まで頑張って歌うことができました。そのパワーをくれたのは、客席の一番前に座って、熱心に聴いてくれた2人のご年配の方でした。本当にありがたかったです。
今回の初参加をきっかけにして、留学生は、学園祭で特別の演出をして練習に力を入れ、晴れの舞台で、留学生の実力も大学全体の実力もゲストの方々にもっと見てもらいたいと思いました。私自身も、今回の学園祭参加を機に大学時代の一番輝くメモリーを作る気持ちで盛り上げたつもりです。
(リュウ キキ)