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TOPICS

心理学科「臨床看護実習」の授業で小児用装具に関する特別講義を行いました


 12/23(月)に心理学科の「臨床看護実習」(養護教諭免許科目)の授業で、小児用装具についての特別講義を行いました。今回の特別講義では、日本義肢装具士協会の方を講師にお迎えし、お話をいただきました。
 前半の講義では、装具の種類や装着方法などを、写真やイラストを使用し、装具に馴染みのない学生たちにもわかりやすく説明いただきました。また、後半は、持参いただいた装具を使用した装着演習を行いました。装具に触れることが初めての学生も多く、講師の先生に指導いただきながら装着方法を学びました。何度か実践していくうちに、足と装具の間に隙間がないように固定をしないと装具の機能が適切に発揮されないことなど、実際に触れて初めてわかることがあり、学生同士で情報を共有する場面も見られました。また、装着後には装具歩行の疑似体験も行いました。
 今回の特別講義は、養護教諭をめざす学生たちにとって、小児用装具に触れる貴重な機会となりました。

参加した学生の感想

心理学科3年生の感想

・装具の目的や種類について学び、その人にあったものを使用するということが分かりました。学校現場で装具に触れることがあった時に、何も知らずに着脱だけをするのではなく、その目的や種類についても理解することが重要であると思いました。適切な装着の仕方などを、保護者との面談等でしっかり確認して情報共有することが大切だと思いました。今回、装具の装着をする側としてもらう側の両方の体験をさせてもらい、とても貴重な体験ができたと思いました。実際に装着の体験をしてみて、適切な位置で装具をつけることは難しいのだなと思いました。

・装具の分類とそれぞれの役割を理解することができました。大きく3つの装着部位による分類、目的による分類、構造による分類から、分けられることがよく理解できました。装具を見たことはあっても、どの部位にどのように装着すればいいのか分からない点を、今回、講師の先生方が丁寧かつ親切に教えてくださり、小児用装具についてよく学ぶことができ、本当に貴重な機会でした。養護教諭として働く際には、様々な疾患を抱える子どもたちと関わる際に、ペルテス病、側弯症等の様々な疾患を理解することはもちろん、装具の種類、精神面のサポート、医療機関との連携を図っていきたいなと強く思いました。

・義肢装具士の講義を聞いて、義肢装具が障害を持つ方の生活の質を高め、自立を支援する重要な役割を担っていることを学びました。特に、その人の身体状況や生活環境に合わせてオーダーメイドで設計されることに感銘を受け、専門的な知識や技術の必要性を感じました。実際に履いてみた際には、見た目以上に装着時のバランス感覚や操作が難しく、自分の体の一部として使いこなすことの大変さを実感しました。この体験を通じて、利用者の努力と、快適に使用できるよう工夫を凝らす義肢装具士の重要性を改めて理解しました。養護教諭を目指す立場からは、義肢装具が単に身体の補助をするだけでなく、子どもたちの自己肯定感や社会参加を支える重要な道具であると感じました。学校現場では、義肢装具を使用する児童生徒が安心して生活できるよう、適切な配慮や環境整備を行うことが求められると考えました。また、義肢装具の使用に伴う心理的サポートや、他の生徒への理解促進も養護教諭としての大切な役割だと感じました。

・身体のどの部位を制御させるかによって、装具が分類されること、骨の突起部に傷ができやすい為、装具を外したときに傷にならないように装具は製作されているなど、装具が完成されるまでに色んな試行錯誤があることを知ることができました。装着作業時や装着後にも注意点があり、実際に足関節の内反の映像を視聴したことで、より説明が分かりやすかったです。初めて装具を装着してみて、実際に歩いてみると足関節がしっかりと固定されている感覚で、地面との接地面が安定している印象を感じました。また、側弯症装具や義手など様々な装具を間近で見ることができ、一つ一つの装具が、その人の身体やニーズに合わせて細かく作られていること、特に坐骨あたりや顎を保護するクッションなど、多くの配慮がなされていることが分かりました。義肢装具に関する情報伝達は、養護教諭が義肢装具士の方に積極的に確認して共通理解を図ることが大切だと学ぶことができました。ペルテス病の子供は通常学校に登校することができると知り、その子供の安全な学校生活を支援するには、養護教諭や学級担任、保護者、他教員との連携が重要なので、積極的に情報を学んでいき学校全体で理解する必要性を感じました。

・体の一部が欠損してしまった場合や動きが鈍かったりしたときに使うものが義足や義手なのだと思っていました。しかし、義肢装具には違う用途と目的が存在していたことがわかりました。特別支援学校へ行ったときには車椅子を押しましたが、そういった全身を支えるもの以外に部分的に補助したりするものを、人の体に合わせて採寸して作って、色や模様などを使いやすくする工夫もされていると聞き、驚きました。実際に使ったり、触ったりしてみて機能や質感を生で見て、感じることができてすごくいい機会になりました。また、女子に多い側弯症に対する装具もあって、自分が学校で働くようになったら気をつけて見たり、手助けができるようにならないといけないと感じました。義肢や装具は一般的にあまり知られていないのが現状だと考えます。存在を知っていたり見たことはあっても、着脱や壊れたときの対応などわからないことだらけでした。医師や義肢装具士との間には生徒の保護者がいる分、どうしても伝え漏れや即時の判断ができないことがあるので、多職種連携ということが大事とされていますが、義肢装具士との連携もこれからの養護教諭や学校に求められることかなと考えました。

・義肢・装具に触れる機会は滅多にないので非常に貴重な経験ができました。下肢装具を装着してみると、固定されているので思うように動かせなかったり歩くのも不思議な感覚がしました。また、手や腕の義肢が想像以上にリアルで血管が見えていたり指紋があることに関しては驚きました。色や本物に似せている点など、見た目にも配慮が行き届いていることを感じました。学校現場では義肢装具士の方との連絡はどちらかがしない限りする機会がほぼないということを知り、保護者の方との連携はもちろん、直接義肢装具士の方からもお話を聞いて、当該児童生徒が少しでも学校生活が過ごしやすくなるよう工夫したいと思いました。

・義肢装具士と聞くと、義足や義手を作っている人と思っていましたが、それだけでなく、生活ができるようにするために身体機能を補助する様々な装具を作っていることがわかりました。装着作業時には、かかとを奥にしっかりとつけるなどと装着すべき状態に整えることや、皮膚の圧迫具合を確認することが重要であると分かりました。また、どの疾患でどこの機能が失われているかを知ることで、必要な装具の種類や機能が分かるのだと理解することができました。実際に自分が装具をつけてみると、「ここが固定されるから歩きやすくなるんだ」と感じることができました。また相手につける時は、かかとが硬く力のいる作業だと感じました。慎重に優しくやることも大切ですが、しっかりと固定してあげることで、装具が正しく機能されると思いました。身体に不自由があり生活を送ることが難しい人にとって、義肢装具の存在は必要不可欠だと思います。それらを作っている義肢装具士の方々にとても尊敬しました。また、養護教諭として装具を着用する児童生徒と関わることがあった時、着用着脱の仕方などを保護者や本人としっかり話し合い、誰もが気持ちよく安心して学校生活が送れるようにしたいと、改めて感じることができました。

当日の様子

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