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フォーカシング・イリュージョンfocusing illusion

これで幸せになれる

たとえば…
温暖な地方に住む人たちは、みんなのんきで幸せそうだ。

考えてみよう

以下の人たちは、1日の内の何パーセントくらいの時間を、不快な気分で過ごしていると思いますか?

(1) 家計の所得額が1000万円以上の人たち

(    ) %くらい

(2) 家計の所得額が250万円以下の人たち

(    ) %くらい

Kahneman, Krueger, Schkade, Schwarz, & Stone (2006)を一部改変

解説

例題(1)と(2)に対して、あなたはどのように答えましたか?

実際に家計の所得が1000万円以上の人と、250万円以下の人に調査を行ったところ、所得が高い人が不快な気分で過ごしている時間は、多くの人が予測したものより長く、所得が低い人が不快な気分で過ごしている時間は、多くの人が予想したものより短いようです。人の幸せは、所得額によってほぼ決まるような印象がありますが、現実のデータは必ずしもその通りにはなっていません。私たちは、所得額の多寡が自分の人生にもたらす影響を、少し誇張しすぎているようです。

このように、何かの判断を行うときに、自分が注目する要因が持つ影響力を実際以上に重要視する傾向を、フォーカシング・イリュージョン、あるいはフォーカシング効果と言います。

【参考文献】
Kahneman, D., Krueger, A. B., Schkade, D., Schwarz, N, & Stone, A. A. (2006). Would you be happier if you were richer? A focusing illusion. Science(312), 1908-1910.

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