保有効果endowment effect
モノがなかなか捨てられない
- たとえば…
- お財布を盗られてしまった! 中身(お金)は諦めるしかないけど、愛用しているお財布だけはどうしても諦めきれない。
あなたは、たまたま手に入れたお菓子の景品(携帯ストラップ)を、ずっとあなたのカバンに付けて使用しているとします。ある日、人からそれをゆずってほしいと言われました。
あなたは、いくらでゆずりますか。
( ) 円
例題では、景品(携帯ストラップ)がたとえ古くなってボロボロになっていたとしても、自分が長年愛用したもので愛着があれば、「手放したくない」と思った人は多いのではないでしょうか。人は、自分の所有している物はお金に代え難いと思っているようです。
他者にとって価値がないものでも、人は自分が所有している物に対して高い価値があるとする現象のことを保有効果、または、授かり効果と言います。手放したくない理由の一つは、その物が最初から交換目的ではなく、使用目的であることも関わっているとされています。
【参考文献】
カーネマン, D. 村井章子(訳)(2014). ファスト&スロー(下) 早川書房