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単位バイアスunit bias

単位に引きずられる

たとえば…
1日に1万歩は歩いた方が健康によいと聞いた。今日は風邪気味で体調が悪いけれど、1万歩に達するまではなんとか頑張りたい。

考えてみよう

ランチタイムの時、M社の食堂では、自由に食べてよいシフォンケーキが提供されています。このシフォンケーキは、日によって、8等分にカットされているときと、16等分にカットされているときがあります。

シフォンケーキの総消費量(総グラム数)が多かったのは、どちらの日だと思いますか。あなたの考えに近いものを選んでください。

  • 8等分にカットされた日
  • 16等分にカットされた日
  • どちらの日でも変わらない

解説

あなたは(A)~(C)のどれを選びましたか?

例題と同じような設定で実験を行ったところ、「A. 8等分にカットされた日」の方が、一貫して総消費量(総グラム数)が多いことがわかりました。この結果は、提供されるシフォンケーキの大きさが半分に減らされても、食べる個数は単純に倍増しないことを示しています。つまり、私たちは「グラム数」ではなく、任意に決められた「単位」に引きずられて、最終的な摂取量を決めていると考えられます。

このように、私たちは、1単位としてまとめられているものが、「適切で最適な分量」であると安易に考えがちです。これを単位バイアスと言います。このため、食事量を控えたい場合は、1人前のサイズを小さくすることが有効です。「1人前」のサイズが示されると、私たちは、それを残さずに完食しなければと思うと同時に、それ以上食べることは食べ過ぎだと考えます。そのため、1人前のサイズが小さくなれば、結果的に食事量を低く抑えることができるようです。

【参考文献】
Geier, A. B., Rozin, P, & Doros, G. (2006). Unit bias: A new heuristic that helps explain the effect of portion size on food intake. Psychological Science, 17, 521-525.

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