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TOPICS

『企業論』-未来を切り開く―(後半)「起業後」


2024.11.19 Tue.    
「企業論」
担当教員:瀬谷崎 裕之(せやざき ひろゆき) 特別任用教授

ニーズシェア株式会社
代表取締役 道下 秀世(みちした ひでよ)様
 先週に引き続き、今回の「企業論」では、ニーズシェア株式会社代表取締役の道下秀世(みちした ひでよ)氏をお迎えし、「未来を切り開く―(後半)未来を切り拓く―」をテーマに講義を実施した。

「ピンチは最大のチャンス」―道下秀世社長が語る起業と経営哲学

 十文字学園女子大学で行われた「企業論」の講義において、ニーズシェア株式会社代表取締役の道下秀世(みちした・ひでよ)社長が「未来を切り開く―(後半)未来を切り拓く―」をテーマに講演を行った。全2回にわたる講義の最終回となった今回は、道下社長の起業までの道のり、経営哲学、そして「運」を味方にする秘訣に焦点が当てられた。
バブル期の変革を経験し、自ら道を切り拓く

 バブル経済絶頂期、大手リース企業に就職した道下氏は、所有からリースへと移行するビジネス構造の変化を経験した。しかし、業務がITへと変化する中で退職を決意し、新たな道を模索する。税理士資格取得を目指しながら、2年間コンサルタント業に従事する。その間、自己啓発セミナーにも積極的に参加し、人脈形成と自己研磨に取り組んだという。「ピンチは最大の成長のチャンス」と語る道下氏にとって、この厳しい時期は自己成長の原点であり、起業へのステップとなった。システム開発の会社を立ち上げた際には、「確固たるヴィジョン」と「想い」を持つことの重要性を痛感したという。
「渋谷」に込めた想いと経営哲学

 起業の拠点に選んだのは東京・渋谷。当時「ビットバレー」と呼ばれた渋谷は、若者文化や最新技術の発信地として注目を集める街だった。そのブランド力を企業経営に活用する一方、高額な賃料や激しい競争というリスクも伴った。しかし、「リスクを取ることこそ経営」と考える道下氏は、その選択に迷いはなかった。
また、会社経営を「トライアスロン」に例え、金融機関からの融資を受けることや、日々の挑戦をその象徴とした。「我慢と粘りが経営の本質」との言葉に、経営者としての覚悟がうかがえる。

「社長とBirthday」―社員との特別な時間

 ニーズシェアでは、社員と道下社長が誕生日を祝う「社長とBirthday」という行事がある。誕生日の主役が希望する食事を社長とともに楽しむこのイベントは、社員にとって特別なひとときだという。若い社員が多いため「お肉」が人気だが、年齢を重ねた道下社長にとっては、これもまた「トライアスロン」の一環なのではないだろうか。

「運」を味方にする力

 講義の中で道下氏は「運」の重要性にも言及。「運は努力と明確な意識によって引き寄せるもの」と力説した。成功には時間がかかるが、努力を継続することで少しずつ運が巡ってくるという。また、「運命の選択」や「運を天に任せる」といった言葉を引き合いに出し、選択の積み重ねが人生を形作ることを強調した。
道下社長、「日本再生」へのメッセージ

 ニーズシェア株式会社の道下秀世社長による2回にわたる講義が終了した。講義では、逆境を乗り越え成長を遂げる姿勢や、運を味方につける方法、さらに企業活動における社会貢献の重要性が強調された。
最後に道下社長は、日本の現状に言及。「1990年以降のグローバル化の影響で、日本は誇りを失い、いわゆる『失われた30年』が続いている」と指摘。その上で、「日本の技術、文化、心、大和魂、そして助け合いの精神を活かし、日本を立て直さなければならない」と語りかけた。
さらに、若い世代や企業の力が今後の日本再生に不可欠であると強調。「日本は素晴らしい国です。その可能性を信じて行動してほしい」とのメッセージで締めくくられた。
ニーズシェア株式会社 公式ホームページ  https://www.needsshare.co.jp/

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