偽薬効果placebo effect
病は気から
- たとえば…
- コーヒーで目が冴えて眠れないと思っていたが、後からそのコーヒーはノンカフェインだと知って驚いた。
「眠気スッキリ」のラベルのついた飴の缶から、友人が「眠いから1つちょうだい」といって飴を舐めたとします。実は、その缶にもともと入っていた飴は先日なくなってしまったため、ラベルの飴とは違うフルーツ味の飴を入れておいたのですが・・・
さて舐めて少し経ったころ、友人は何と言ったでしょう。
- あ~、スッキリした。眠気がとれた。
- なんだか、まだ眠い。
プラシーボは「偽薬」という意味ですが、ラテン語では「私は喜ばせよう」という意味で、英語の please と同源とされています。
プラシーボ効果とは、 本来それに含まれる有効成分を含まない物質(薬や飲み物など)であるにも関わらず、それを飲むとその有効成分と同様の効果がみられることです。プラシーボ効果は、その「薬」あるいは「効く」と称されるものを飲む人の心理的状態とも関連するとされています。例えば、医療の場などでは、薬などを渡される際に、説明をよく聞いて理解して飲むとその効果が高まることが報告されています。また、この効果はもともとは偽薬を用いて検証されてきたものですが、現在は薬に限らず広く一般にもみられる現象であることが知られています。
【参考文献】
Price, D. D., Finniss, D. G., & Benedetti, F. (2008). A comprehensive review of the placebo effect: Recent advances and current thought. Annual Review of Psychology, 59, 565-590.