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イマジネーション膨張imagination inflation

想像しているうちに

たとえば…
友だちからその人のことをいつも聞かされ、その人のことを想像しているうちに、ずっと前からその人と知り合いだったような気がしてきた。

考えてみよう

子どものころよく見ていたアニメが話題になることがあります。ある日、友だちとそのアニメのラストシーンの話で盛り上がり、自分も自信満々に詳細を語っていたところ、ラストシーンの登場人物のことで友だちと食い違うことがでてきました。家に帰ってネットで検索して確かめると、自分のなかでは確かにラストに登場していた人物が、実際にはいなかったことが分かって、驚いたことがあります。

(1) あなたは、上記と似たような経験をしたことがありますか。

  • ある
  • ない

(2) 上記のようなことが起きた理由として、どのようなことが考えられますか。

(        )

解説

私たちは、認知する対象が目の前になくても、その対象に関する情報を聞いたり読んだりすることで、それを頭に思い浮かべることができます。これは心的イメージと呼ばれます。また、その対象がたとえ未知のものであったとしても、人は色々な情報から想像したり推測したりしてイメージを形成することもできます。

想像を膨らませることは大切ですが、ときに困った現象が生じることがあります。たとえば、繰り返しイメージするうちに実際には無かったウソの記憶、すなわち虚記憶が生み出されてしまうなどです。

イメージしたことと実際に知覚したことが区別できなくなる現象はイマジネーション膨張と呼ばれています。もし、目撃証言などで、「誰か見かけませんでしたか?」と聞かれるのと、「黒いコートを着た人を見かけませんでしたか?」と聞かれるのでは、後者の場合、それだけで、頭にイメージが出来てしまい、まったく関係ない場所で見た黒いコートの人が紐づけられ、その人を「見たような」気になることがあります。これはイマジネーション膨張によって、情報源の混同が起きてしまった例です。

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【参考文献】
越智啓太 (2014). つくられる偽りの記憶:あなたの思い出は本物か?  DOJIN選書

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