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教育・学生生活

生成系AI(人工知能:Artificial Intelligence)に関する本学の考え方と留意点


 最近になり、生成系AI(Chat GPT, BingAI等)の利用について、社会的に大きな話題となっています。G7広島サミットでも「AIの国際ルール作り」が議題として提起され、その利点とリスク等について議論となっています。これら生成系AIの基本的なシステムは、インターネットなどにある文書や画像などの情報を大量に機械学習し、それに基づいて文書や画像を自動的に生成する仕組みになります。特に、最近では、その精度が向上し、文書の質や内容の正確性が飛躍的に向上しています。

 この生成系AIのような新しい技術は、平和的に我々が上手に利活用すれば、人間の知的生産活動を支援し、創造性のある学びや社会生活に寄与できると考えます。しかし、新しい技術であるがゆえに、技術的あるいは倫理的な課題も存在していて、今後の社会に対しての悪影響を懸念する意見もあります。このことについては、現在多くの研究者等が議論を重ねているところで、今後何らかのガイドラインが提案されるかもしれません。

 そこで、ここでは本学学生や教職員に対して、ChatGPTを念頭に、本学としての考え方や利用にあたっての留意点について、現段階での状況を基に情報共有をしたいと思います。それにより、健全な知識基盤社会の一員としての考え方や態度を見直すきっかけにできればと考えます。

1.情報の正確性・信頼性を確かめよう

 ChatGPTは、メールアドレスの登録を行うことで、無料(GPT3.5まで)で利用できます。何か質問をすると、それに対しての回答を返してきます。感覚としては、情報を検索するというよりは、相談するイメージに近いかもしれません。そのため、一般的な情報を得ることはできますが、その正確性や信頼性には限界があります。また、あくまで1つの情報源であるということも言えます。得られた情報を鵜呑みにするのではなく、批判的・分析的に考察をする、他の情報も調べ内容を吟味する、といった行動や態度が重要です。

2.質問の内容に個人情報や機密情報がないか注意しよう

 ChatGPTでは、インターネットなどにある大量の情報を機械学習すると同時に、質問の文書も学習される可能性があります。そのため、個人情報や機密情報等を含む質問をすると、その内容が蓄積され情報の漏洩につながるリスクが高まります。質問の文書は十分に吟味することが重要です。

3.授業での引用や剽窃に注意しよう、リテラシーを身につけよう

 当然のことではありますが、小テスト、課題、レポート等や試験については、学生が自ら調べ考えて回答することが学習における基本となります。生成系AIの出力に依存した作成は、著作権の侵害や剽窃(他人の作品・学説などを自分のものとして発表すること)に類した行為となる場合があります。利用した場合には、その旨を明記することを心がけましょう。また、生成系AIに安易に頼ってばかりの学習では、結果として自分のためになりません。
 一方で、ChatGPTから得られた回答を基に、より深く思考を巡らすことは、これまでになかった学びの方法になります。上手に利活用する態度を身につけることで、自ら多様なスキルを身につけることも可能で、このことがこれからの新しい社会で必要とされるリテラシー(資質・能力)になります。
授業においては、担当教員の指示に従いながら利用してください。

文責 教育担当副学長 安達 一寿
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