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学長室から

志村 二三夫 学長からのメッセージをお届けします。


2018.4.5 平成30年度入学式 式辞

 只今お伝えしたように、本日、大学院、留学生別科を合わせ、972名という多くの皆さんが入学されました。まずは心よりお祝いと歓迎の言葉を申し上げます。新入生の皆さん、ご入学ほんとうにおめでとうございます。
 桜の賑わいは既に去り、心許ない空模様とはいえ、キャンパス奥の林では、木々の梢は芽吹いて萌え、足元に目を移せば、雑草と呼ばれそうな、野の花がいろいろ、けなげに、可憐に咲いています。こうした春の息吹とともに、フレッシュな皆さんをお迎えすることができ、本学教職員・関係者一同とても嬉しく思っています。
 ご列席のご家族・保護者の皆様におかれても、お慶びはひとしおのことと存じます。心よりお祝い申し上げますとともに、これからの本学へのお力添え・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
 ご来賓の皆様におかれましては、本学への日頃のご厚情に感謝申し上げますとともに、お忙しい中、式典にお出まし下さいまして、誠にありがとうございます。

 さて、新入生の皆さんはそれぞれの夢や希望をもって本学に入学されたと思います。一方、世界は、ポピュリズムの台頭による政治不安、テロの拡散、北朝鮮の核問題、難民問題、アメリカと中国の貿易対決などを抱え、不安定化し、不確実性が高まっています。
 また、皆さんは人生100年時代を、グローバル化・国際化の中で、多様な価値観をもった人々とともに、生き抜いて行くことになります。というよりは、行かなくてはなりません。こちらの方が正確かもしれません。
 転職は当たり前。働く年齢は今よりもずっと長く、70歳台半ばにまでなるでしょう。結婚したら共働き、子育ても「夫婦共同」がふつう。100歳まで生きるうえで、とても重要なのは人間関係。友人、地域コミュニティ、趣味のつながりなどをもつことが欠かせません。
 こうした先行きの時代であればこそ、本学での学び・勉強をとおし、女性活躍社会の担い手として、ぜひ皆さんの夢や希望の実現に近づいて行ってくださるよう願っています。本学での学びの過程でしっかりと培った力がこれからの時代を生き抜く上できっと役立つはずです。

 国の中央教育審議会は、これからの若い人が、社会で自立的に活動していくために必要な「学力の3要素」を、バランスよく育むことが必要としています。
 この学力の3要素とは次の3つです。
 第一に、知識・技能の確実な習得。第二に、それらの習得に基づく思考力、判断力、表現力。第三に、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度。大学では、高校までに培った力をさらに向上・発展させ、社会に送り出すための教育が求められています。
 
 皆さんの多くは、オープンキャンパスや本学の学園祭である桐華祭にいらして下さいました。そのような折、案内役や説明役の本学学生の態度やコミュニケーション力、優しさ等に接し、自分もあのようになりたいと思われたのではないでしょうか。日々の授業で教わり育んだ成果が生きています。それとともに、案内役や説明役をつとめることが、学力の3要素の第三、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を育むのに大いに役立っています。
 また、本学は、平成26年に文部科学省の地の拠点整備事業に採択されました。地の拠点は、地域における知識の拠点という意味です。これをきっかけに、地域を学び、地域で学び、地域に生かす、という合言葉で、学生たちが地域に飛び出して行って、地域の皆さんと交流し、先生とし、多くのことを学び、社会人となるための基礎力を高めています。こうした活動については、テレビや新聞、学内ホームページ等で紹介されているので、ご存知の方も多いと思います。
 本学では、授業担当教員による教育とともに、担任による教育・指導も重視しています。以前、短期大学を母体に4年制大学が開学した際に学長を務められた鈴木一雄先生は、担任は親と同じ、そのような気持で学生に接しなさいと、おっしゃっていたそうです。親と同じとは、慈愛に裏打ちされた厳しさ、でもあると思います。そうした親身の教育を大切にする風土は、今も脈々と伝わっています。
慈愛に裏打ちされた厳しさをさらに遡れば、既に皆さんが練習した、建学の理念を凝集した学園歌に行き着きます。この式の最後に皆で斉唱しますが、覚えましたか?何となく陰気で嫌い、という人もいるかもしれません。でも、学園歌、とてもスペシャルでサプライズです。その秘密は、去年の入学式の式辞で述べましたが、ネット上の学長室からというページに詳しく載っているので、是非お読み下さると嬉しいです。

「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」、

短歌形式、三十一文字で、若い人にはやや馴染みにくいいにしえ言葉ですが、「体と心を鍛え、生き甲斐をもち、自立した人間として、みんなと共に生きてゆきます。ぜひそうしてくださいね。」、私はこんな風に解釈しています。

 このご挨拶の初めに、おめでとうございますといいました。おめでとうは、春の息吹とともに、芽吹いたね、芽が出たね。そだねー、よかったねー。ということ。植物が、日照りにさらされ、風雪に打たれて、でも負けない。花を咲かせ、実を結ぶための仕事の始まりが、芽吹きです。本学へのご入学が、皆さんの生涯にわたる新たな学びのスタートのおめでとうとなるよう、お祈りします。それには、自らを鍛え続け、自己教育力を高めなくてはなりません。
 ぜひ、鍛えて下さい。鍛え、当て字にすると、喜びを多く恵む、です。では最後に少し頭の体操をしましょう。頭の中に漢字で書いてみて下さい。鍛えあれば、喜多恵あり。鍛えなくして、喜多恵なし。できましたか?皆さんが、喜びに多く恵まれますよう、自らを鍛え続けて下さるよう心から願って、ご入学に当たっての私からのお祝いの言葉といたします。

2018.3.19 平成29年度学位記授与式 式辞

 只今学位記をお渡ししたように、皆さん、所定の教育課程を修め、晴れてのご卒業・修了を迎えられました。まずは、心よりお祝いの言葉を申し上げます。ご卒業また修了、誠におめでとうございます。
 キャンパスの桜もそろそろ開花を迎え、皆さんの新たな門出を祝ってくれています。
 ご列席のご家族・保護者の皆様におかれましても、お慶びはひとしおのことと存じます。心よりお祝い申し上げますとともに、これまでの本学へのお力添え・ご協力に深く感謝申し上げます。
 ご来賓の皆様におかれましては、本学への日頃のご厚情、またお忙しい中、式典にご列席下さいまして、誠にありがとうございます。
 それでは、十文字の意伝子のことをお伝えして、皆さんへのお祝いのことばにしたいと思います。これを皆さんにお伝えするのは、私の務めであると考えています。それに先立ち、皆さんそれぞれは奇跡の人であることをお話します。

 生命が地球上に誕生したのは、40億年近く前といわれています。以来、私たちの祖先は、親が子を、子が孫をつくる営みを脈々と続けてきました。
 これは、生物に「生きなさい」と指示する情報を伝える、遺伝子の働きによります。遺伝子は、英語ではジーン、g, e, n, eです。
 遺伝子の遺は、遺(のこ)すという意味、子は小さなものを示します。ですから、遺伝子は「生きなさい」という指令を子孫に遺し伝える小さなもの、を意味します。
 私たちが今ここに存在しているということは、 私たちの祖先には、 配偶者とめぐり逢い、 子をつくり、のこすという仕事をする前に命を失った個体は、ただの一つもないことを意味します。
 東日本大震災のような天変地異、 飢えや病気、 災害や事件・事故、戦争などにより、 子を残さずに命を失うケースは計り知れません。
 こうした事態が私たちの祖先には一度も起こらずに、ずーっと続いてきたのです。これは、確率的に極めて、極めて、極めてまれなことです。このような奇跡の証として、 私達はこの世に生を享け、今ここにいるのです。漢字を頭の中に書いてみて下さい。ありがたい、これを漢字で。有ることが難しい。まさしく、文字どおりです。皆さんも私も、みんなが生物学的観点から見て、奇跡の人です。
 これからの人生、いろいろあるでしょうが、何かの折に、ご自分がまた周りの人もみんな奇跡の人だという、私の話を思い出して下さると嬉しいです。ぜひご自分を、また他の人を大切にして下さい。
 そのような奇跡の人である皆さんは、本学での学びをとおして、卒業後の社会で生き抜くための基本的な力や、専門的職業に求められる知識や技能を教わり育ち、能力を高めました。それとともに、とても大切なことですが、多くの友達、先輩・後輩、教職員、地域の方達と出会い、人間関係を築き、人間関係力を高めてきました。この人間関係を築く中でも、いろいろと奇跡があったことと思います。そのような経験を社会に出てからも、ぜひ生かして下さい。
 そして、社会に出た後は、いずれは教わり育つ立場から、教え育てる立場がやってきます。その時には、あなたも私も奇跡の人という観点に立ち、教え育てるからさらに教え育む、というように気持ちの持ち方が変わってゆくとよいですね。
 このお話のはじめに触れた、皆さんがよく知っている遺伝子は、「生きなさい」と指示する情報を、親から子、子から孫へと伝えます。
 このような遺伝子とともに、私たちは別の字で書く意伝子をもっています。心に思うこと、気持ち、考え、を一字で表すと、意思や意欲、注意の意、となります。もう一つの遺伝子は、この意を伝える小さなものということです。頭の中で書いてみて下さい。できましたか。
 この意伝子は、脳から脳へと文化を伝える単位です。生物進化学者のリチャード・ドーキンスさんが、ジーンから類推して提唱したミームというものが日本語に意訳されたものです。
 実は、十文字の意伝子とは、こちらの、意を伝える小さなもののことです。意伝子ミームは、親から子、子から孫へと伝わるジーンとは異なり、時間や空間を飛び越えて、十文字こと先生の脳から私たちの脳に伝わることもできます。時間や空間を飛び越えて伝わるので、文化の進化や突然変異を引き起こすこともあります。

 この十文字の意伝子について話を進めます。
 皆さんご存知のように、ここ記念ホールの外側、正面に向かって右手に、十文字こと先生と並んで、大元先生の像があります。
 大元先生は、みずから進んで新しい物事に取り組む、進取の精神に富む方であったことが、Wikipediaにも書かれています。
 本日、ご来賓としておいで下さっている大橋町長様の地元、宮城県涌谷町のご出身です。
 実業家として成功されたとともに、ご自分の病気の治療に役立った体操を自彊術と命名し、その普及啓発に尽くされました。十文字中学・高校では、創立以来、自彊術体操が、朝の日課となっています。
 この自彊という言葉ですが、自彊不息(じきょうやまず、あるいはじきょうふそく)という四字熟語の形で、古代中国の本、易経に登場します。自彊の自は自分の自、彊は新疆ウイグルの疆に似た、いかにもがっちりした字で、強さを意味します。ですから、自彊は自らをつよくすること、つまりは鍛えです。不息はやめない、やまない。したがって、自彊不息は、書き下し文では、みずからつとめてやまず、と読み、いつも自分を鍛え続ける、という意味になります。
 易経の中では、「天行建なり 君子は以て自らつとめて息まず」、という形で出てきます。この意味は、月や星などの天体の運動が一時も止まらないように、君子はいつも自分を鍛え続ける、ということです。
 ところで、君子、これは、古代中国では理想的人格を表します。王侯貴族や、社会的地位や身分の高い人達を思い浮かべがちです。しかし、私は、初めから君子があるのではないと思います。
 学園歌は、身を鍛え、心鍛えて、世の中に、立ちて甲斐ある人といきなむ、とあります。この身を鍛え、心鍛え、その結果としてめざし、希求する、世の中に立ちて甲斐ある人。それこそがそれぞれの人にとっての君子であると、私は思います。
 十文字では、高等女学校としての創設以来、時代変化を見据えて、中学校、高等学校、短大、幼稚園、大学、そして大学院をつくり、大きく発展してきました。そうした中で、ゆるぎなく、しっかりと守り抜いてきた伝統や文化があります。その最も大事なものが、学園歌に込められた建学の精神また「自彊不息(じきょうやまず)」の理念でしょう。
 皆さんは、勿論、こと先生と大元先生にお会いしてはいません。けれども学園歌や自彊不息(じきょうやまず)をとおして、こと先生と大元先生の脳から皆さんの脳へと、時間を超えてジャンプして、十文字文化の真髄である、自ら鍛えることの大切さを伝える、意伝子ミームが伝わっていますね。
 自ら鍛える力は、自己教育力と言い換えることもできます。自己教育力は,自分が自分を,自分で自分を教育する力です。女性活躍が求められ、情報化、国際化、価値観の多様化、少子・超高齢化などがなお一層進むこれからの社会の変化に、しっかりと対応して生き抜いて行くには、自己教育力を高めなくてはなりません。ぜひ、鍛えて下さい。
 鍛え、それは当て字にすると、喜びを、多く、恵む、となります。皆さんが、自らの鍛えをとおして、喜びに多く恵まれますよう、こころよりお祈りします。
 また、ディズニーの文化を人々に伝えるミッキーやミニーのように、皆さんが、鍛えを大切にする十文字文化をほかの人に伝えるアンバサダーになって下さると嬉しいです。それが、仮にささやかであったとしても、皆さんが主役となる、これからの社会の活性化にきっと役立つと信じています。
 そのような期待を込めて、はなむけの言葉の結びといたします。
 あらためて、本当におめでとうございます。

2017.4.5 平成29年度入学式 式辞

まずは、お祝いと歓迎の言葉を申し述べます。新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。春爛漫、桜の花の賑わいを連れてきてくださった皆さんをこうしてお迎えすることができ、本学教職員・関係者一同とても嬉しく思っています。
ご列席のご家族・保護者の皆様におかれても、お慶びはひとしおのことと存じます。心よりお祝い申し上げますとともに、これからの本学へのお力添え・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。
なお、私事になりますが、私はつい先日、4月1日に学長に就任したばかりの新米です。年寄りの古古米なのに新米とはこれいかに、ですが、フレッシュな皆さんの若さ・明るさ・元気をおすそ分け頂いて励みます。

さて、新入生の皆さんはそれぞれの夢や希望をもって本学に入学されたと思います。一方、世界は、ポピュリズムの台頭による政治不安、イギリスのEU離脱、トランプ大統領の誕生、テロの拡散など、不安定化し、不確実性が高まっています。逆に、こうした時代であればこそ、本学での学び・勉強をとおし、ぜひ皆さんの夢や希望の実現に近づいて行ってください。その過程でしっかりと培った力が不確実性の時代を生き抜く上できっと役立つはずです。

小池都知事は都民ファーストをスローガンに掲げていますが、本学では私の前の学長横須賀薫先生が提唱した、学生が第一、学生の伸び代を生かす教育を心掛けています。そこで、このような本学での学び・勉強の基盤となる、学園歌にある建学の理念や精神、学園歌に隠された秘密の5つほどをお祝いのメッセージとして、お伝えしたいと思います。十文字学園の学園歌、とてもスペシャルでサプライズです。

さて、その前に、学園歌の学園ってなに?と思われる方があると思います。実は、この大学は、十文字学園という学校法人がつくった大学です。ですから、学園歌はこの学校法人の歌です。十文字中学校や高等学校も共通の学園歌です。
皆さんは既に学園歌を練習しましたね。この式の最後に皆で斉唱しますが、覚えましたか?何となく陰気、という人もいるかもしれません。でも、そのうちに、合点し、腑に落とし、学園歌を好きになって下さると嬉しいです。

では、学園歌の第一の秘密。多分、日本一短い学園歌の一つです。57577の短歌形式、三十一文字のスペシャル学園歌です。
第二に、本学の目的や使命を示した学則は、建学の精神として学園歌を謳い込んでいます。少し長くなりますが、この部分を読みます。「十文字学園女子大学は、建学の精神『身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ』に基づき、社会の要請に応じる学術の理論と応用を教育研究することによって、社会・文化の発展に貢献する人間性豊かな人材を育成することを目的とする。」学園歌の全部を謳い込んだ学則は、私の知る限り、見つかりません。再びスペシャルです。

ここで、歌詞の解釈をしてみましょう。若い人にはやや馴染みにくい、いにしえの言葉ですが、「体と心を鍛錬し、生き甲斐をもち、自立した人間として、みんなと共に生きてゆきます。ぜひそうしてくださいね。」、私はこんな風に解釈しています。

では、自立した人間とは?人間という漢字には〝じんかん〟という読み方があり、文字通り人と人の間、人間関係、社会、世の中を意味します。つまり、人間とはヒトという生物個体というよりは、社会的存在です。社会の一員として、みんなとなかよく、ふつうにしっかり生活している、それが自立した人間だと思います。

このように生活できれば、仮にささやかでも、生きる喜びや幸福感、つまり生き甲斐を感じられるはずです。前向きに、あかるく、なかよくが社会人力向上の基本です。本学での学び・勉強を通して、社会人力を養って下さい。

第三に学園歌にある鍛えについて。鍛えとは鍛錬のこと。鍛錬の鍛は、鍛えと同じ、錬は金偏に東です。
金属を強く熱して不純物を除くことが錬。金属に力を加えて丈夫にしたり、変形加工することが鍛。鉄は鍛錬を受けて、潜在能力つまり伸びしろが生かされ、強靭な刃金や自動車のボディーに変身します。
もしかして、ネット上の画像を見た人がいるかもしれません。真っすぐ立てた日本刀に向かって、鉄砲の弾を打つと、どうなったでしょう?何と、弾は真っ二つに割れました。このサプライズは、刀の刃の鉄が鍛錬を受けたお陰です。
鉄にできることが人間にできないはずがありません。鍛錬また勉強、強くなるよう勉めることで伸びしろが生き、能力が高まります。そして、鍛えは、当て字で書けば、喜びを多く恵む、となります。これまたサプライズです。
十文字女子大の鍛えの場は学内の授業や課外活動、職員による指導・支援だけではありません。本学は地域に根差した大学として、新座市はじめ近隣自治体・地域社会等との連携協力に努めています。皆さんは地域活動をとおして自治体や地域の方を先生・先達として多くを学ぶことができます。

さて、第四です。学園歌は、人と生きなむ、というようになむで終わります。実は、このなむには二つの意味があります。一つは自分自身の意志を表します。したがって、学園歌は「私は…と生きて行きます。」という意味になります。一方、なむは誂(あつら)えの助詞として、相手に対する願望を表す場合があります。こちらの場合は、「あなたは、ぜひ…と生きて下さいね」、という意味です。ですから、学園歌は一つの歌詞の中で、教わり育つ学生と、教え育てる教職員や地域の皆さんとの交感、心と心の交流を表しています。
皆さんの中には、相聞歌について知っている人がいるかもしれません。相談の相と話を聞くの聞く、と書いて相聞。恋人同士が交し合った和歌を指すことが多いですが、親子や師弟、知人同士での心と心の交し合いも相聞です。学園歌は一つの歌でできたサプライズでスペシャルな相聞歌です。

第五に、学園歌は教職員の強い意志・決意を表すものでもあります。「私たち教職員は、体と心を鍛錬し…と生きて行きます。」ということです。学生の皆さんとともに、自らの伸び代を伸ばす、それが十文字の教職員です。学生が第一、学生の伸び代を生かす教育のために励んでいます。

この式の最後に学園歌を皆で歌いますが、ぜひここでお伝えした私からのお祝いのメッセージを少しでも思い返して歌って下さると幸いです。これをもって私の式辞といたします。

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