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教育人文学部

読んではいけない「文学作品」


名作と言われて素直にそれをうけいれてしまって、本当によいのか? もしかしたら、社会に悪影響を及ぼす迷惑な作品かもしれない。そんな“迷作”リストを紹介します。リスト内容は随時追加されますので、時々のぞいてみてください。
2026年月2月19日 更新

宮沢賢治「風の又三郎」

どっどど どどうど どどうど どどう

転校生って、なぜか不思議な魅力を帯びてますよね。警戒心と好奇心のせめぎ合い。

そんな転校生をめぐる農村の子どもらの複雑な気持ちを描いた物語ですが、細部を読むと、少し印象がかわります。

村の子どもたちを焚きつけて、牧場の馬を柵の外に出したり、専売局に卸すタバコの葉っぱを勝手にむしりとって仲間を震撼させたりする又三郎。おそらく奴はサイコパスです。

彼に喧嘩をしかけた耕助は、水滴を掛けられた上に、ものの見事に論破されますが、又三郎の追い詰め方にちょっと狂気を感じるのは私だけでしょうか…

ただ、子どもは大人を見て育つもの。

子どもたちが遊んでいた川にやってきた大人が、ダイナマイトに火をつけて川に放り込み、魚を獲ろうとする。それを真似て、佐太郎が山椒の粉を川に流して魚を殺す、いわゆる毒もみ漁を試みます。いずれも戦後になって禁止された漁法ですが、戦前でも無断でやれば犯罪です。

じゃあ、又三郎の父親はというと、モリブデンというレアアースを採掘しに派遣されて来た技師らしい。

あいにく採掘を見合わせることになったので半月足らずで村を去りますが、もしそうでなければ、あの息子の親のこと、この村はどんな搾取にあっていたか…(選者:小林実)

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