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教育人文学部

読んではいけない「文学作品」


名作と言われて素直にそれをうけいれてしまって、本当によいのか? もしかしたら、社会に悪影響を及ぼす迷惑な作品かもしれない。そんな“迷作”リストを紹介します。リスト内容は随時追加されますので、時々のぞいてみてください。
2025年月6月5日 更新

太宰治「女生徒」

あさ、眼をさますときの気持ちは、面白い。

太宰治の作品群を初期・中期・後期と分けるそうですが(私は、そういうのバカバカしいと思ってます)、

「女生徒」は、この中期の代表作だとされています(代表作いっぱいですけど)。

これを読んだ川端康成は、太宰を「新人」として激賞しました。

とっくの昔に太宰は有名人だったのですから、川端も意地が悪いですねー。

ともかく、太宰的には本格的に文壇入りを決めた記念碑的作品です。

これがファンの女性から送られた日記をもとにして書かれていることは、

太宰文学の愛好者界隈では、よく知られた事実。

数年前に、うちのゼミ生がこの日記と「女生徒」を比較してみたところ、

かなりの部分がそのままです(!)といって焦ってました。

そりゃそうですよね、納得ずくとはいえ、まんまですからねえ…。

「モナリザ」の複製にヒゲ描いたマルセル・デュシャンみたいに、

文壇をコケにしたって、私は解釈してますけど、

よい子はぜったいマネしないでください。

(選者:小林実)

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