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教育人文学部

読んではいけない「文学作品」


名作と言われて素直にそれをうけいれてしまって、本当によいのでしょうか?
もしかしたら社会に悪影響を及ぼす作品だってあるかもしれませんよ。
ここではそんな“迷作”を紹介します。
たまに選者の愚痴がまじっているかもしれませんが、それはご愛嬌ということでご寛恕を。
リスト内容は随時追加されますので、時々のぞいてみてください。
2026年月7月7日 更新

芥川龍之介「或阿呆の一生」

それはある本屋の二階だった。

7月24日は芥川龍之介の命日「河童忌」。2026年の今年は百回忌にあたります。ということで、少し早い7月初旬、うちのゼミ生たちと巣鴨慈眼寺へ芥川龍之介の墓参に行ってまいりました。

行ったことのある方はご存知かと思いますが、区画の中に芥川家のお墓と龍之介氏個人のお墓と二基の墓石がありまして、まあ大抵のファンは龍之介氏の墓前に手を合わせるわけです。我々もそうしたのですが、ふと芥川家の墓石を見ると一冊の本がページを開いて置かれていました。朝からの雨ですっかり濡れている本。気になって表紙をみると『ボードレール詩集』。

「或阿呆の一生」の有名な一節《人生は一行のボオドレエルにも若かない。》に寄せた洒落でしょうか。

どうしても芥川というと、その死から逆算するようにして作品に接してしまいがちです。そのためか晩年書かれた「歯車」とか「或阿呆の一生」とかから読んでいく人も少なくありません。それはいいんですけど、そのまま死に魅入られたように芥川の墓前に参るというのは、いただけませんね。ましてや勝手にご家族のお墓に本を供えるなんて。

お墓の写真を撮るのは嫌だと、うちの学生たちが言っていましたが、お化けなんかよりも生きている文学ファンの方が、よっぽど鬱陶しいです。(選者:小林実)

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