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教育人文学部

読んではいけない「文学作品」


名作と言われて素直にそれをうけいれてしまって、本当によいのか? もしかしたら、社会に悪影響を及ぼす迷惑な作品かもしれない。そんな“迷作”リストを紹介します。リスト内容は随時追加されますので、時々のぞいてみてください。
2025年4月23日 更新

島崎藤村「破戒」

蓮華寺では広い庫裏の一部を仕切って、下宿するものを置いていた。

 被差別部落出身の主人公が、迫害を恐れず自分の出自をカミングアウトするまでの葛藤を描いた作品として知られています。

大学院の日本文学科に在籍していた頃、有名だけど読んだことない名作だったので、読んでみることにしたのですが、ビックリしましたね。

村にいられなくなった主人公が、最後テキサスに行くんですよ。

テキサス!?

なんでだよ! と思って、調べてみたところ、

この作品が書かれた明治30年代半ば頃、アメリカのテキサス州で稲作ブームがあって日本人移民が奨励されていたらしいのです。

コメの値段が下がらないで、政府の備蓄米も消えるとか騒がれている今では考えらない話ですよね。

トランプさんのおかげで円高に戻ってきたから、いっそアメリカに移民しますかね。

いやいや、それは向こうで追い返されるのか。

なんたる隔世の感…。

(選者:小林実)

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