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教育人文学部

読んではいけない「文学作品」


名作と言われて素直にそれをうけいれてしまって、本当によいのか? もしかしたら、社会に悪影響を及ぼす迷惑な作品かもしれない。そんな“迷作”リストを紹介します。リスト内容は随時追加されますので、時々のぞいてみてください。
2026年月4月21日 更新

小川未明「赤い蝋燭と人魚」

人魚は、南の方の海にばかり棲んでいるのではありません。

人魚の娘を拾って育てた老夫婦が、カネに目がくらんでその子を売りとばしたら、母親人魚の怨念によって、村全体が嵐にのまれて滅亡するという童話。こうしてあらすじをまとめながら、童話らしからぬダークな展開に感心します。

小学6年生のときの学芸会で、これを舞台化したものをやりました。

コバヤシくん演じるおじいさんと、シミズさん演じるおばあさんのもとで育った、ミズタニさん演じる人魚の娘が絵ろうそくの絵を描くと、それが飛ぶように売れて村で評判になります。

そこへ、娘の正体を知ったフジタくん演じる香具師(やし)が、おじいさんとおばあさんのもとへ交渉に現れます。「へっへっへっ、どうだいこれだけの金貨をやるぜ」

おカネ儲けの味をしめたコバヤシくんとシミズさんは、あっさりミズタニさんをフジタくんに売り渡しまう。フジタくんに舞台袖へとひっぱられながら泣き叫ぶミズタニさん。

やがて村が嵐に襲われ、それが人魚の怨念だと気づいたときには、時すでに遅し。

観客席にむかってコバヤシくんが断末魔の雄たけびをあげ、幕は静かに閉じます。

弱冠12歳の私たちに大人の醜さを教えてくれた先生には感謝してますけど、子どもにやらせる演目だったかは、今もって疑問…。(選者:小林実)

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