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教育・学生生活


2022年7月


子育て講演会 「はらっぱ」におじゃましました2022! part1!

2022年7月8日(金)に令和4年度 第1回 子育て講座「はらっぱ」が十文字女子大附属幼稚園で開催されました。
今年で15年目になる子育て講座「はらっぱ」は、十文字学園女子大学と十文字女子大附属幼稚園の共催となっており、附属幼稚園に大学から先生をお迎えして、附属幼稚園の保護者の方や地域の皆さんを対象に専門家のお話を聞ける講座となっております。参加費は無料。現地参加とオンラインの同時開催です!

「根を育てる生活~幼児期に大切にしたいこと~PartⅢ」

【講義概要】幼児期の教育は、子どもたちがこの先成長していく上での根の力を培う重要な役割を担っています。今年は、心とからだに焦点をあてて、幼稚園の生活の中で、どのように子ども達の心とからだが育っていくのか、根を育てる時期だからこそ大事にしたいことはどういうことかなど、保育者としての歩みの中で学んできた事、今も考え続けている事などを織り交ぜてお話します。幼稚園での遊び・生活の様子もたくさんご紹介します。PartⅢとなっていますが、今回からお聞きいただいても大丈夫です。


【略歴】お茶の水女子大学家政学研究科児童学専攻修士課程修了(家政学修士) お茶の水女子大学附属幼稚園教諭 副園長 十文字学園女子大学人間生活学部幼児教育学科教授を経て、十文字女子大附属幼稚園長。〝子どもたちと一緒に遊ぶ″をモットーに、日々子どもたちと楽しんで過ごしています。

十文字女子大附属幼稚園 
園長 伊集院 理子 先生

 ここ数年はコロナ禍での活動となっていますが、どんな状況下においても、子どもたちが思う存分遊び、子どもたちの生活を守りぬくという強い思いをもって、一日一日を大事にすごされている。そんな伊集院先生が、幼児教育で大切にされていることを紹介いただきました。

伊集院先生が幼稚園の園長先生になってから、3回目の講演となりました。
3年間同じテーマ「根を育てる生活 ~幼児期に大切にしたいこと~」で講演をされています。
1回目は、幼稚園前半の生活。
2回目は幼稚園後半のお話。
3回目の今回は、子ども達の「心とからだ」に焦点をあてた内容となっています。

今回の講義の主な内容

・一人ひとりに応じることから
・入園当初のA君の話
・倉橋 惣三「育ての心」から
・倉橋 惣三 根を根として培養する教育
・非認知能力 = 心の力
・「からだが安定すること」~4つの保育分野
・「からだを通した学び」
・簡単にはできないことへの挑戦
・「安全基地」「確実な避難所」であれ
・みんなちがってみんないい

先生のお話をお聞きした中から、いくつかご紹介したいと思います。

一人ひとりに応じることから

 3歳の入園当時は、緊張している子どもたちの身体や心がすこしでも和らぐように、注意深く見守り、心の中をおもんぱかります。一人ひとりに応じて丁寧に関わっていくうちに、先生といれば安心、先生大好きとなり、先生の周りに子どもたちの輪ができる。

入園時はロッカーの中に入り込んで毎日泣いていたA君が自分から新しい世界に踏み出し少しずつ園の生活に馴染んでいった事例を紹介。

倉橋惣三の保育思想から学ぶ

倉橋 惣三先生(1882~1955)の紹介
東京女高師附属幼稚園(現・お茶の水女子大学)の主事を長年務め、形式化した明治以来のフレーベル主義を改革、幼児教育の発展に尽くした方。

倉橋先生の著書「育ての心」から、「こころもち」「日かげ」「驚く心」を引用し、子どもに寄り添う様子を紹介。

また、「就学前の教育」を引用して、教育の全過程に対する基本として重要なものは、自己発展力、多面の興味、不断の試行力、年齢に相応する適度な自己統制など、根の力を幼児期に育てることだということを強調。

「こころの力」が大切

 根の力とは、最近よく聞くようになった「非認知能力」であり、分かりやすく言うと「こころの力」である。
「こころの力」は「自己に関わる心の力」と「社会性に関わる心の力」に分けて整理できる。「自己に関わる心の力」とは、自分のことを大切にし、適度にコントロールができて、さらに高めようとする心の性質。「社会性に関わる心の力」とは、集団のなかに溶け込み、他者との関係を作って維持する力。

心の中は見ることはできないので、からだの様子や行動をじっくり見て、心の中を推測することが求められる。乳幼児期には「からだ」に着目することの意味がとても大きい。
身体の緊張や硬さがほぐれて、安心して自分らしく振舞えるようになることを「からだが安定する」こととして、一人一人の生活、遊びを広げていくうえでの基盤だと考える。

からだが安定するには、「お気に入りのものが見つかる」「生き物とのふれあい」「自分の落ち着ける場所が見つかる」「やってみたいと心が動く」などがきっかけになる。

からだが安定してくると、自分でやりたい事を見つけ、自分から思い思いに行動し始める。その傍らには見守ってくれる先生がいる。思い思いの事をやっている他の子どもがいる。この環境がとても大切。自分でやる事を選ぶ、見つけるというのは、簡単な事ではない。与えられたことに甘んじないで、自分でやりたい事を見つけていく事が何よりも大切である。

 十文字女子大附属幼稚園は、身体を使う体験を大切にしている。
家ではなかなかできない、絵具や色水、砂・泥など、全身で関わる体験をする。

年長後半の実際の動画を紹介。

簡単にはできないこま回しに挑戦して、友達同士で励まし合い、見守り、友達の成功を一緒に喜ぶなど、心もからだも成長している姿が見られた。

取材を終えて

 十文字女子大附属幼稚園には、いつも子どもの元気な声が聞こえます。子どもが自由にのびのびとした生活を送っている姿を見ることができます。

そんな当たり前に見える日常生活は、園長先生や園の先生方が子ども達に寄り添い、力強く支えてくれています。

幼児期に安心して、自分の好きな事、気持ちが傾く事に集中できる環境はとても大切だなと感じました。

園庭にある菜園