学科を知るためのワード集(ろ)
ロココ
〔rococo=フランス語〕「ロカイユ〔rocaille=フランス語〕貝殻模様)」を語源とする18世紀のフランス宮廷から始まった美術・建築様式の名称。ルイ15世(1715~74年在位)の愛妾だったポンパドゥール夫人やデュ・バリー夫人のサロン文化の最盛期に流行した。前代のバロック様式から派生して、複雑なアシンメトリーの曲線をともなう装飾デザインを特徴とし、バロックよりも淡い色彩が好まれた。
現代においては主に美容界やファッション業界で、淡いパステルカラーを多用したフェミニンな世界観を指して「ロココ調」と呼ぶことが多い。
現代においては主に美容界やファッション業界で、淡いパステルカラーを多用したフェミニンな世界観を指して「ロココ調」と呼ぶことが多い。
ロマネスク
〔romanesque=フランス語〕①建築・美術様式のひとつ。古代ローマの建築様式を受け継ぎつつ、ヨーロッパ各地で行われた教会・修道院建築のスタイル。建物の重量を支えるために壁が分厚く、窓が小さいという特徴がある。②文芸用語のひとつ。フランス語のロマン〔roman=長編物語〕から派生した語。「物語めく」という意味とともに、そんな物語愛好者の夢見がちな空想癖を指すこともある。
文学好きのことだといえば高尚なようだが、アニメのキャラクターに恋して現実から逃避するのも「ロマネスク」の嗜みだといえよう。
文学好きのことだといえば高尚なようだが、アニメのキャラクターに恋して現実から逃避するのも「ロマネスク」の嗜みだといえよう。
ロマン
〔roman=フランス語〕一説によれば夏目漱石が「浪漫」という漢字をあてたと言われている。市民革命の熱狂が、その後の反動政治によって抑圧されて絶望へと転じることで発生した思考様式を「ロマン主義」という。絶対に手の届かない遠くのものを引き寄せて、その美しさを愛でる感覚。これにもとづいてドイツの哲学者フリードリヒ・シュレーゲルによって、近くの現実を相対的に批判する、「ロマンティシュ・イロニー(romantische Ironie=ドイツ語;ロマン主義的皮肉)」という批評方法が生み出された。
ただしこの方法は、絶望的な状況で世間に対して面当てとして破滅することに美的陶酔を感じるという倒錯した心情を伴うもので、決して健康的な思考とは言い難い。醜い現実に絶望して夢や理想に身を任せるというのは、気分はよいかもしれないが、そこに「破滅の美学」を伴うことも考えると、神風特攻隊の雄姿こそ本来の「浪漫飛行」になるという皮肉を、じっくりと味わうべきであろう。また、しばしばロマン主義は、一人よがりな情熱を肯定する側面がある。「男のロマン」の陰には、女性の犠牲が伴いがちであることも忘れてはならない。
ただしこの方法は、絶望的な状況で世間に対して面当てとして破滅することに美的陶酔を感じるという倒錯した心情を伴うもので、決して健康的な思考とは言い難い。醜い現実に絶望して夢や理想に身を任せるというのは、気分はよいかもしれないが、そこに「破滅の美学」を伴うことも考えると、神風特攻隊の雄姿こそ本来の「浪漫飛行」になるという皮肉を、じっくりと味わうべきであろう。また、しばしばロマン主義は、一人よがりな情熱を肯定する側面がある。「男のロマン」の陰には、女性の犠牲が伴いがちであることも忘れてはならない。




